クレジットカードの延滞を甘くみてはいけない

クレジットカードというものは、会員に[CREDIT]（信用）を与え、その代わりに立替払いができるものである。だから、信用を裏切る事-延滞するという事は、大変な事である。そう言った事を認識しないで、使用している人は意外に多い。クレジットカードは、携帯電話の延滞や、公共料金の延滞とは訳が違うのだ（もちろんそれらも延滞してはいけないが）。皆さんは、「延滞」をどの様な認識で捉えているであろうか。

信用が無くなったら終わり、である

先も述べたように会員は、イメージ的に言えば、いわば信用を担保にお金を借りているようなものである。延滞をすればするだけ、その会員はどんどん信用が無くなる。そしてある一定以上、信用を落とすと、クレジットカードの強制解約という形で、取り上げられてしまうのだ。それはつまり、「あなたはもう信用できないからお金は貸さないよ、貸しているカードを返して」という事だ。

あなたもそうであろうが、人にお金を貸す時は相手を選ぶはずだ。つまり、もしかしたら返済してくれないかもしれない人にはお金を貸さないであろう。もしくは、過去に何度も約束の日に返済しない人も信用できないはずだ。カード会社も、それと同じ事をしているだけなのである。

一枚強制解約されると他社にもばれる

強制解約をされるとどうなるかも理解しておくと良いだろう。まず、度合いは各会社によって違うが、度重なる延滞をすると、その会社のクレジットカードが強制解約される。それだけなら「他のカードを使えばいいや」と思う方もでてくると思うが、そうではないのだ。

個人信用情報機関というものを聞いた事があるだろうか。それは、皆がクレジットライフを円滑に進めるために、業界の各社が出資して設立された機関である。いくつかの個人信用情報機関があるのだが、各クレジットカード会社は、必ずいずれか一つに加盟している。

クレジットカードが強制解約されると、個人信用情報機関に、「カード強制解約」や「強制退会」として記録される。あなたが所持しているクレジットカード会社は、定期的にその個人信用情報機関から、あなたの情報をチェックするから、他で強制解約された事は簡単にばれてしまう。
※また、強制解約までは行かなくとも延滞情報等も載るから、支払い状況が悪いとそれもばれてしまうので注意。

一枚強制解約されると芋づる式に…

他のクレジットカード会社にも強制解約がばれてしまうと、悲しい事に、他のクレジットカードもぞくぞくと取り上げられてしまう可能性がある。どこの会社も、延滞をするような人にはお金を立替払いしたくはないものだ。簡単な例を挙げてみよう。

もし「Aさん」が「Bさん」にお金を貸しているとする。そして「Bさん」は、「Cさん」からもお金を借りていたとする。しかし、「Bさん」は、「Cさん」に支払いを遅延するようになり、「Cさん」からもう絶対お金を貸さないと言われた。「Aさん」はこの状況を知ってしまったら、どのような気持ちになるであろう？おそらくは、他の人に返済を滞っているのなら、私にも滞りがでる可能性が高いと思い、お金を貸すのを止めたくなるだろう。正にそういう事である。

最低5年間クレジットカードが作れなくなる

そうなってしまったら、俗に言うブラックリスト状態だ。もうどこのクレジットカード会社に申し込みをしても、審査に通らないであろう。発行審査時に、個人信用情報機関を見て審査をするからである。また、オートローンやショッピングローン等の金融商品も最低5年間は審査に通らなくなってしまう。

なぜ最低5年かというと、個人信用情報機関に延滞情報が掲載される期間が、最低5年だからだ。こんなにも長い間ブラック状態になってしまうのだから、延滞をする事がどれだけ恐ろしい事かは分かるであろう。

軽微な延滞も信用下落に繋がる場合もある

上記は延滞によりクレジットカードを強制解約された場合を書いてきたが、どの位の延滞で強制解約になるのだろうか。それは会社の独自の判断であるから、一般には知る事はできない。その独自の判断にも、ピンからキリまである。

厳しい会社だと、軽微な延滞を何度かやらかしただけでカード利用に規制がかかったり、強制解約になるケースもある。また逆に、（どちらが良いかは言えないが）そう言った事に寛容な会社もある。どちらにしても、その基準は審査する担当者でないと分かる訳はないので、自分の持っているクレジットカードは、厳しいのだと思って利用する方が身の為であろう。

延滞を防ぐ為に

延滞を防ぐ為には、私は二つの事に注意すると良いと思う。一つ目は、計画的に使う事。自分の収入を考えて利用すれば、引落時にお金が足りないといった事は防げるはずだ。ちょっと大げさだが、何も考えないでクレジットカードを利用して自己破産する人が、世の中には大勢いるのだ。

二つ目は、口座の資産を常に把握する事だ。延滞で多い理由として、うっかり口座にお金を入れ忘れるという事が非常に多い。現に、あるカード会社のカウンターは、支払い日の後になると、引落できなかった客で込み合う場面を目の当たりにした事がある。

支払い日前に、口座に引落金額が入金されているかを必ず確認する癖をつけておくとよいだろう。私のお勧めは、ヤフーファイナンスで公開しているMoneyLookである。現在の口座の残高と、主要クレジットカードの次回引落金額を同時に表示できるから、とても便利だ。ヤフーのサイトで紹介しているもので、しかも無料であるから是非利用してみるとよいだろう。

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